ゆるかわいい裃雛の仲間たち発表会が開催されました!

2018年3月5日、岩槻駅東口コミュニティセンター(ワッツ)で
「ゆるかわいい裃雛(かみしもびな)」の仲間たち発表会」が
開催されました。

この取り組みは、岩槻人形の元祖「裃雛」を現代風に甦らせるため、
文京学院大学と、岩槻の職人がタッグを組み、2年にわたり研究してきたプロジェクト。

本日は文京学院大学 経済学部2年 「伝統工芸班」の
木滑知佳さん、新井真菜美さん、稲垣茉菜さんと、デザイン協力の佐久間伶奈さんが
発表を行いました。

裃雛とは「岩槻人形」の元祖。江戸末期から大正にかけて、初節句に贈る人形として
庶民の間で関東を中心に流行した人形。赤色は健康、裃は人の上に立つような人、
正座は考え方の正しい人という意味が込められています。
戦後は生産が途絶え、現在も生産、販売は一切行われていません。

この人形に「新たな息吹」を吹き込んでくれたのが同大学の伝統工芸班。
居眠りの姿勢、ゆるく抜けているフォルムを表現し、
淡い色合いの衣裳で「ゆるくてかわいい」デザインに仕上がった昨年の新裃雛に
今年度は、手の動きなど体の表現を加えた上で、小物をもたせ、
髪型を変え、座布団に座らせました。
完成に至るまでには衣裳デザイン150案、髪型50案、小物70案を作成し
職人さんとの打ち合わせや作り直し、市場調査で9カ月の期間を要しました。

「これまでの雛人形のスタイルとは全く異なり、現代らしく力が抜けている姿、
居眠り姿の人形を制作することは、歴史ある伝統的な技法と、価値観を忠実に守って来られた職人の方々の感覚からは、なかなか難しかったのではないかと思います。しかしわたしたち学生のイメージを理解しようとして下さり、実現しようとして数々の無理難題に応えてくださった職人さんの優しさと心の広さに感謝しています」と木滑さんは語りました。

試行錯誤、紆余曲折を経て完成した現代版 新型「裃雛」は
今年6月から販売が開始されます。
それに伴い、この「裃雛」のネーミングを一般募集いたします。(ネーミング募集は終了しました)
新しい裃雛の姿や、ネーミング応募については次の新着情報ページをご覧ください。

本日の発表会の様子



左から、学校法人文京学園 理事長 経営学博士 島田昌和様、文京学院大学 学長 医学博士 工藤秀機様、
当組合 新井久夫理事長、伝統工芸班 木滑知佳さん。 


左から工藤学長、佐久間さん、稲垣さん、新井さん、木滑さん、当組合・新井久夫、島田理事長。